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詰将棋の予備知識

将棋の力(棋力)の向上のためには詰将棋がよい、とはよく言われていることですが、詰将棋にもいろいろタイプがあり、また詰将棋を解いているだけでは向上が難しい部分もあります。

詰将棋の予備知識 

詰将棋のタイプについて

かぶっている部分もありますが、大雑把に分類すると以下のようになると思います。

  1. 初心者が基本的な詰ませ方を覚えるための詰将棋
  2. 俗手の詰将棋
  3. 妙手の詰将棋
  4. 実戦形の詰将棋
  5. パズル的な要素の強い詰将棋
  6. 大作
初心者が基本的な詰ませ方を覚えるための詰将棋

将棋は詰ませなければ終わらない場合がほとんどですから、どうやったら詰むのかということを知るのは基本中の基本です。

このタイプの詰将棋は一手詰めや三手詰めがほとんどだと思いますが、棋力の基礎を作るためのもので、いったん身に着けてしまえば、あまりやる必要はありません。

ただし、初心者には必須ですので、早い段階で取り組んでおくと将棋を楽しく戦えるのではないかと思います。

俗手の詰将棋

俗手というのは将棋などのゲームの他にはあまり聞かない言葉だと思いますが、上手い手ではなくベタな手、といったニュアンスの言葉です。

詰将棋をゲーム的に面白くしようと思うとカッコイイ詰ませ方や意表を突いた詰ませ方のものが多くなり、俗手はあまり出てこないものになりがちなのですが、それがかえって盲点になってしまうことがあります。

たとえば、実戦でカッコイイ詰ませ方や小技を効かせた詰ませ方ばかり探して、ただ目の前の駒を取れば詰みなのに気づかない、なんて場合がそれです。

「どうも簡単な詰みを見逃す傾向にあるんだよな……」という場合には、あえて俗手が多い詰将棋に取り組んでみるというのもいいかも知れません。

妙手の詰将棋

妙手とはいい手、上手い手などのことで、前項の俗手とはほぼ反対の意味になります。

詰将棋では俗手よりもこちらのタイプのものの方が多いと思います。

基本的な詰ませ方を覚えるための詰将棋に飽きてしまった方、もう身に着いてしまって簡単すぎるという方は、初心者向きではない詰将棋や、より手数の長い詰将棋などに取り組んでみると、ただ基本的なパターンを当てはめるだけではない、妙手を探すという面白さに出会えるのではないかと思います。

実戦形の詰将棋

実戦形の詰将棋とはその名の通り、駒が実際の対局で出てきそうな配置になっている詰将棋です。

詰将棋に終盤力の向上を求める方を意識して作られていますから、詰将棋をより実戦に役立てたいという方に向いています。

パズル的な要素の強い詰将棋

詰将棋は将棋から派生したものですが、一定のルールのもとで正解にたどり着くパズル的なゲームということもできます。

そのため、駒の意外な使い方などに工夫を凝らした、実戦では出てきそうもないけれど問題として高度で難しくて、パズルの一種としての解く楽しみがあるタイプの詰将棋も創作されています。

興味のある方は「詰将棋パラダイス」で検索してみるとよいでしょう。

大作

大作の詰将棋とは、詰みあがるまでにとてつもなく長い手数がかかる詰将棋のことです。

江戸時代にも有名な作品がありますが、現代でも有名な大作があります。

将棋の実戦に手っ取り早く結びつくものではないと思いますが、ある程度、詰将棋に慣れたら意識されてみるのもよいのではないかと思います。

詰将棋を解いているだけでは向上が難しい部分について

ざっと挙げてみると以下の5つがあるかと思います。

  1. 寄せ方
  2. 必至
  3. 受け
  4. 序盤戦
  5. 中盤戦
寄せ方

寄せ方とは、相手玉への迫り方のことです。具体的には、どうやって詰むような形に持っていくのか、その過程のやり方のことです。

詰将棋は、最初から相手の玉が詰む場面が出題されていますので、詰将棋だけ解いていても、寄せ方を身に着けるのは難しいのではと思います。

(※どうやったら詰将棋のような場面に持ち込めるか、という考え方で指してみるという方法はあります)。

寄せ方に関してはいろいろと書籍が出ていますので、どれか一冊、自分が理解しやすそうなものを選んで読んでみるというのがおすすめです。

必至

必至とは、次の自分の手番で相手玉を必ず詰ませることができる状況のことです。

実戦で自分の玉がすぐに詰まない場合には、相手玉に必至をかければ勝ちになります。

ただし、自分の玉が次の相手の手で詰んでしまう場合には、必至をかけても勝ちにはなりません。

このように状況限定ではあるのですが、ある程度、棋力が上がった後には、即詰み以外の勝ち方として、基本的な必至のかけ方は身に着けておきたいものです。

詰将棋だけでは必至を身に着けるのは困難ですから、必至の問題集などを探してみるとよいでしょう。

受け

詰将棋ばかり解いていますと、攻めの手は気づきやすくなるのですが、受けの手はさっぱり分からない、といったことになりがちです。

こちらも書籍を読んでみるなどするのがよいと思うのですが、初心者のうちは受けの具体的な方法だけではなく、受けに関する考え方についても触れられているものを選ぶとよいかと思います。

序盤戦

言うまでもありませんが、序盤戦は詰将棋とはまったく逆の状況です。

戦法の入門書を読んでみる、初心者がうっかりしやすい序盤の状況を取り上げた次の一手問題に取り組んでみる、などが基本的な対処法になるかと思います。

中盤戦

中盤戦の棋力の向上も、詰将棋だけでは難しいものがあります。

中盤戦に特化して棋力を効率的に上げるのはなかなか難しいと思うのですが、駒のさまざまな手筋を知ったり、次の一手などに取り組んでみるとよいかも知れません。

また、実際の対局を棋譜などで再現したり、プロ棋士の自戦記を読んでみるといった方法もよいでしょう。

もはや詰将棋とは言えない?もの

将棋とは離れてしまいますが、詰将棋にさらにオリジナルルールをプラスして作られた「フェアリー詰将棋」なるものもあります。

gmr.hatenadiary.jp

オリジナルルールが加わっているため、もはや棋力向上とは縁がないものになってしまっていますが、頭を使う変わったパズルがお好きな方はチェックされてみるのもよいのではと思います。